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新NISAのつみたて投資枠と成長投資枠ってどう違うの?初心者さん向けカンタンガイド

新NISA…名前はよく聞くけど正直よくわからない!

なんか2種類あるみたいだけど、どう違うの?

新NISA(ニーサ)は、かんたんに言うと投資で得た利益に税金がかからない制度です。

「つみたて投資枠」「成長投資枠」という2つの枠があって、ひとつの口座の中で使い分けられるのが特徴。

この記事では、2つの枠のメリット・デメリットや違いをわかりやすく解説していきます。

「どっちが自分に合ってる?」「どうやって使い分ければいいの?」といった疑問にもお答えしていますので、これから投資を始めてみたい方はぜひ最後まで読んでくださいね。

目次

新NISAの「2つの投資枠」を知ろう

「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の違いをざっくり比較!

まずは新NISAの2つの枠についてざっくり比べてみましょう。

つみたて
投資枠
成長投資枠
投資上限
(年間)
最大120万円最大240万円
投資方法積立のみ積立 or 一括
投資対象長期・分散投資に適した投資信託株式一部の投資信託・ETF・REITなど
特徴金融庁の基準を満たす厳選した商品のみで
初心者でも安心
より多様な商品に投資でき
リターンも大きく狙える
投資の
スタイル
積立設定で自動的にコツコツ投資自分で銘柄を選ぶ
難易度やさしい少し難しい
向いてる人初心者・忙しい人ある程度慣れた人・余裕がある人

つみたて投資枠って?

毎月コツコツ少額から始められる、初心者さんにぴったりの投資枠です。

  • 年間120万円まで投資OK(毎月なら1〜10万円くらい)
  • 対象商品は、金融庁が「これなら安心」と認めた投資信託
  • 自動で積み立ててくれるので手間いらず
  • 一度始めたらほったらかしでもOK
  • 利益に税金がかからない(非課税)

「迷わず安心して始められるお金の育て方」です。

つみたて投資枠のメリット

安定的な運用が期待できる

つみたて投資枠では、毎月決まった金額をコツコツ投資していくスタイルで資産を築きます(このスタイルをドルコスト平均法といいます)。

これ、「毎月同じ金額を積み立てる」というのがポイントで、投資する金額は毎回同じでも買える「量(口数)」はそのときの価格によって変わります。

  • 商品が安い月にはたくさん買える
  • 投資する商品が高い月は少ししか買わない

という仕組みなので、長い目で見ると高すぎる価格でたくさん買ってしまう失敗が起きにくく、安定した運用がしやすいんです。

<ドルコスト平均法の例>

購入月投資金額商品の価格買える量(口数)
1月10,000円1,000円10口
2月10,000円500円20口
3月10,000円2,000円5口
合計 30,000円平均購入価格 約857円合計 35口

もし1月に30000円をまとめて投資していたら、30口(=1,000円×30)しか買えなかったはず。

でも、毎月10000円ずつに分けて買うことで価格が安いときに多く買えるため、結果的に平均購入価格が下がる効果があり「ムリなく・ムダなく」資産を育てていけます。

投資初心者にも始めやすい

「NISAで投資してみたいけど、何を買えばいいのか分からない…」

そんな方でも大丈夫!

つみたて投資枠では、金融庁(国)が厳しい基準で選んだ安全性の高い投資信託だけが対象になっているので、あれこれ悩みすぎなくてOK。

さらに、100円からでも始められる証券会社もあり、「ちょっと試してみたいな」という方にもぴったりです。

運用に手間がかからない

つみたて投資枠では、一度積立の設定をしてしまえばあとは毎月自動で買い付けてくれる仕組みになっています。

忙しい日々の中でも、ほったらかしで資産づくりができるのはとても心強いポイントです。

低コストで運用できる

つみたて投資枠の対象商品は、「購入時手数料が無料」で、運用中にかかる信託報酬(運用手数料)も低めに抑えられているものばかり。

つまり、「ムダなコストを払わずに、効率よくお金を育てられる」んです。

家計と同じで、固定費が少ない=お金が残りやすい。それが投資でも同じだと考えると、すごく納得ですよね。

つみたて投資枠のデメリット

1ヶ月の購入金額に上限がある

年間の投資上限は120万円。毎月にすると最大10万円までです。

そのため、「手元にまとまった資金があって、一気に増やしたい!」という方には物足りなく感じるかもしれません。

でも、初心者にとっては「これくらいがちょうどいい」という声も多いです。

投資できる商品の種類が限られている

つみたて投資枠では、“長期投資向き”の投資信託しか買えません。

つまり…

  • 株式(例:トヨタ、ユニクロなど個別の会社の株)
  • REIT(不動産投資信託)

などはつみたて投資枠では購入できません。

自由にいろんな商品を選びたい人にはちょっと物足りないですが、反対に「変な商品を買わずにすむ」という安心材料でもあります。

一括投資ができない

つみたて投資枠では、「積立形式」だけが認められています。

つまり、「今月ドンと30万円分買いたい!」というような一括投資はできません。

とはいえ、積立投資は価格変動のリスクを抑えてくれるメリットがあるので、初心者が安心してスタートするための仕組みとも言えますね。

成長投資枠って?

つみたてより自由度が高い投資ができる枠です。

  • 年間240万円までOK
  • 積立も一括もOK(たとえばボーナスをドン!と使うのも◎)
  • 株式やさまざまな投資信託が選べる
  • 自分で考えて投資したい人に向いている

商品選びの自由がある分、ちょっとだけ知識や判断力が必要ですが、その分リターンも期待できます。

成長投資枠のメリット

年間240万円まで投資できる

つみたて投資枠が「年間120万円」なのに対して、成長投資枠は倍の「年間240万円」まで投資できます

「子どもに手がかからなくなったから、投資に回すお金も少し増やせるかも」
「ボーナスの一部を将来のためにまわしたい」

そんなときにも成長投資枠は心強い味方になります。

投資商品の選択肢が豊富

成長投資枠では、

  • 株式
  • 投資信託
  • ETF(上場投資信託)

など、投資できる商品がたくさんあり、つみたて投資枠よりも自由度が高くなっています。

「応援したい企業の株を買ってみたい」
「配当金が出る株にも興味がある」

というように、少しステップアップした投資にチャレンジしたい方にぴったりです。

積立も一括も自由にできる!

つみたて投資枠は「毎月コツコツ積み立てる専用の枠」ですが、成長投資枠は、

  • 月々5,000円ずつ積み立ててもOK
  • 10万円を一度に一括で投資してもOK

たとえば、
「夫のボーナスで、10万円だけ投資してみようかな」
「毎月の給料から少しずつ積み立てたい」

そんなふうに家庭のお金の流れに合わせて使い分けられるのもメリットです。

成長投資枠のデメリット

自分で判断する力が必要

投資できる商品が多いぶん、

  • どの商品が良さそう?
  • 今は買い時かな?

といった判断を自分で考える場面が増えます

最初は少し不安かもしれませんが、「つみたて枠で投資に慣れてから、成長枠にチャレンジする」というやり方もおすすめですよ。

投資できない商品もある

成長投資枠はなんでも買えるというわけではなく、一部の商品には制限があります。

たとえば、

  • 毎月分配型の投資信託(一見おトクに見えるけど長期投資には向かないことも)
  • 整理銘柄(上場廃止になりそうな株)

などは対象外です。

でも、「投資初心者がうっかり選んでしまいそうなハイリスク商品」を避けられる仕組みとも言えます。

つみたて投資枠と成長投資枠のメリデメまとめ

つみたて投資枠成長投資枠
メリット毎月同じ金額で買うため、価格変動リスクを抑えられる商品選択の自由度が高く、リターンも期待できる
運用に手間がかからず続けやすいボーナスや余剰資金を一括で使える
安全性の高い商品だけが対象自分の考えで投資スタイルを組み立てられる
デメリット一括投資ができない自分で判断する知識・経験が必要
商品の選択肢が限られている
(個別株・REITなどはNG)
一部の商品には投資できない
(毎月分配型など)

2つの投資枠、どっちを使う?

2つの特徴はわかったけど、自分はどっちに向いているの?

どうやって使い分ければいいの?

そんな方のために、ここからは使い分けについてみてきましょう。

まずは、どっちの投資枠が向いているかをシーンごとにざっくり整理。

こんな人におすすめつみたて投資枠成長投資枠
投資が初めて
おすすめ

少し難しめ
少額から始めたい
時間がない・育児中
調べる時間必要
すでに投資経験あり
本領発揮!
ボーナスを使いたい

積立のみ

一括投資OK

具体的に3つのパターンをあげて見ていきます。

パターン①:はじめての人向け「つみたてだけでOK」

  • 投資が初めて
  • 少額からコツコツ始めたい
  • 難しいことは苦手…

こんな方には「つみたて投資枠」だけで十分!

たとえば毎月3万円なら1年間で36万円。15年つづければかなりの貯蓄になりますよ。

パターン②:余裕がある人向け「つみたて+成長投資のミックス」

  • ボーナスや預貯金にちょっと余裕がある
  • 株式などにもチャレンジしたい

資金に余裕がある人には、毎月つみたて投資でコツコツ、年に1〜2回ボーナスでまとまった金額を成長投資枠へ入れる、という組み合わせが人気。

無理なくしっかり増やしていきたい方におすすめです。

パターン③:目的別に2つの枠を使い分け

  • 教育費と老後資金を分けて管理したい
  • お金の目的ごとに分けて使いたい

つみたて枠は老後用、成長枠は教育費用、といったように目的別に使い分ける方法もあります。

たとえば、

  • つみたて:毎月5万円(老後用)
  • 成長投資:毎年100万円(教育費)

といったように管理すると将来の見通しも立てやすくなります。

【新NISA使い分け】家計状況別シミュレーション

パターンA:毎月3万円まで投資できる(年収300〜400万円世帯)

  • つみたて枠:月3万円(年36万円)
  • 成長枠:年1回ボーナスで10万円だけ投資
    → 合計:46万円
    → 初心者向けで、リスクも少なめ!

パターンB:月5~8万円投資できる(年収500〜600万円世帯)

  • つみたて:月5万円(年60万円)
  • 成長枠:月3万円+ボーナス20万円(年76万円)
    → 合計:136万円
    → 安定とチャレンジを両立!

パターンC:月10万円以上OK(年収700万円以上世帯)

  • つみたて:月10万円(年120万円)
  • 成長枠:月15万円(年180万円)
    → 合計:300万円(ほぼフル活用)

つみたて投資枠と成長投資枠に関するよくある質問

どっちの投資枠から始めたらいい?

まずは「つみたて投資枠」から始めるのがおすすめです。

「つみたて投資枠」は、毎月コツコツ・ほったらかしでも大丈夫な仕組みなので、投資がはじめての方や、家事・育児・仕事で忙しい主婦の方にぴったり。

慣れてきたら「成長投資枠」で少し自由な投資も取り入れていくと無理なくステップアップできます。

年間の投資枠って全部使わなきゃダメ?

無理に使い切らなくてもOKです。

投資は、余裕のあるお金でコツコツと続けることがいちばん大事。家計がちょっと苦しいときは、月々の金額を減らしても大丈夫です。

枠を使いきることよりも、安心して続けられることを優先しましょう。

始めてみたけど、やっぱりやめたくなったら?

途中でやめても大丈夫。いつでも売ることができます。

新しいNISAでは、非課税で持ち続けられる期間に制限がないので、「今月はちょっと出費が多いから…」というときには、いつでも売却して現金化できます。

自分のタイミングを大事にできる仕組みなので、安心して始めてくださいね。

どんな商品を選べばいいの?

初心者さんには「全世界株式のインデックスファンド」や「バランス型ファンド」がおすすめです。

つみたて投資枠では、金融庁が選んだ「長期的に分散投資できる低コスト」な商品から選べるので、迷いにくく安心です。

全世界株式のインデックスファンドは、ひとつ買えば世界中に分散投資できるすぐれもの。

成長投資枠ではもう少し自分で選びたい方や、リスクを取ってリターンを狙いたい方にぴったりの商品もそろっています。

NISAのおすすめ銘柄についてはこちらでくわしくご紹介しています。

【新NISAつみたて投資枠】人気&手数料が安いインデックス投資信託20選

まとめ:まずは「つみたて投資枠」から、慣れたら「成長投資枠」

新NISAは、「これからの暮らしのために、少しずつお金を育てていく」ための心強い味方です。

  • 「つみたて投資枠」=初心者にうれしい“ほったらかし投資”
  • 「成長投資枠」=ちょっとだけ知識をつけて“自分で考える投資”

これから始める方は、

  1. まずは「つみたて投資枠」でスタート
  2. 慣れてきたら「成長投資枠」も活用

の順番でやってみるのがおすすめ。

最初は少額でコツコツ積み立て、リスクをおさえながら資産の土台を作り、半年〜1年くらい続けてどんな感じかわかってきたらボーナスやお祝い金で成長投資枠にチャレンジしてみるとよいでしょう。

いまはじめれば、10年後、15年後の安心につながります。

家計の無理ない範囲で、ぜひ一歩踏み出してみてくださいね。

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